融資事例:資金繰り円滑化サービスの活用による中小企業に特化した財務戦略
「資金繰り円滑化サービス」での融資の実例をご紹介します。
資金繰り円滑化サービスの活用による
中小企業に特化した財務戦略
お取引開始の経緯
現在P社を経営するM社長が来社され、会社の設立及び税務顧問の相談がありました。
通常の企業様同様、当初は一般的な税務顧問サービスにて取引を開始しました。
資金繰り円滑化サービスの導入
設立から半年が経過した頃、M社長より「R銀行に手形割引を申し込んだが、試算表と資金繰り表を毎月提出することが条件と言われている。財務金融に関しては全くの素人であるため、そちらで作成をお願い出来ないか。」との依頼がありました。
資金繰り表の作成や銀行対応等の財務業務は、税務とは全く別の業務であり、無料で片手間に行うことは、双方にとって不利益となることを説明、新たに資金繰り円滑化サービスを月額4.4万円(税込)にて導入いただきました。資金繰り円滑化サービスとは、関与先の財務部長として資金管理を行い、付随して資料の作成や銀行対応を行うサービスです。
初年度
無事にR銀行の手形割引が開始されました。その後、R銀行の要望通り、6ヶ月から1年先の資金繰り計画を毎月継続して報告しました。月商が3,000万円程度まで増加し、割引残高も1億円を超えましたが、R銀行との円滑な関係が築けていましたので、問題無く手形割引枠を拡大することができました。
M社長は、「銀行向けの資料を毎月作成する手間を省くことが出来るので助かっている。」と喜んでくださいました。
2年目
初年度の決算は、売上高が約3億円、利益も数百万円出すことができました。2期目の半年が経過した頃、I銀行より保証協会保証付き融資の提案がありました。業績は順調に推移しており、資金面の不安はありませんでしたが、融資を受け入れるよう社長様に提言しました。理由は「新設企業であり、いつ売上が激減するかわからない。」「将来のために保証協会の利用実績を作っておきたい。」「複数行と融資のお付き合いをすることで、銀行同士が切磋琢磨してくれる。」からです。M社長も方針を理解し、将来の倒産回避資金として1,000万円の融資を受け入れました。その後、K信用金庫からも融資の提案がありましたが、さすがに資金がだぶついていたため、500万円だけ融資を受け入れました。
M社長は、「急に売上が無くなるかもしれないという不安が常にあったが、キャッシュポジションを高く取ることにより将来の不安が少し解消した。」と喜んでくださいました。
3年目
2年目の決算は、売上高が約4億円、利益も増益となりました。申告を終えて決算書を銀行に提出したところ、R銀行が保証協会の保証付き融資7,000万円の提案を持ってきました。金利は0.5%で保証料とあわせても1%強です。割引をやめてこちらの資金を使えば、支払利息が年間100万円以上も得をします。もちろん割引の枠はそのままですので、いざというときには手形割引で資金を調達することも出来ます。ただ、保証協会の無担保限度枠8,000万円を使い切る提案でしたので、その後のプロパー取引を考え、I銀行に1,000万円を同条件で受けて頂き、R銀行には6,000万円をお願いすることにしました。
M社長は、「設立して2年しか経っていないうちみたいな会社が、なぜ8,000万円も融資を受けられるのか?なぜR銀行は自行が100万円以上も損をする提案を持ってきたのか?」と驚いておられました。
- 現在P社は理想的な財務戦略を描けています。
- 最大の要因はM社長の営業努力にありますが、M社長は「私が営業に専念出来るのは、苦手な財務金融分野を割り切って専門家にお任せしているからだ。」と評価してくださいます。
- なぜ今必要のない資金を借りたのか?
- なぜ都銀、地銀、信金の複数行から融資を受けたのか?
- なぜ7,000万円の全額を都銀から受けなかったのか?
- なぜ一度も金利交渉をすることなく、R銀行が勝手に年間100万円以上も金利を下げる提案を持ってきたのか?
財務の教科書には載っていない中小企業が実践すべき戦略があります。
当社の「資金繰り円滑化サービス」をご活用ください。