vol.489【経営コラム】経営は総合格闘技です!

…社長様、あなたの経営は偏っていませんか?

『A社の社長は営業部長、B社の社長は財務(管理)部長、C社の社長は人事部長…中小企業経営者は、自分の得意な分野・必要と思う分野・認識できる分野でのみ仕事を行っています。多くの中小企業では、機能が欠落したまま経営が行われ続けています。』(SP経営協会)

冒頭の文章は、経営は総合格闘技であり、状況に応じて、優先順位の高い打ち手を放ち続けることが必要ですが、その打ち手が偏っていることを示唆しています。

中小企業は、
社長が営業型であれば、いかなる時も売ることで経営課題を解決しようとしがちです。
同様に、職人型であれば製品・サービスの開発で、財務型・管理型であれば財務や管理で、人事型であれば人で、ストラテジー型であれば戦略で解決しようとしがちです。
本来は、状況に応じて総合的に解決することが重要です。

事業体に必要な様々な機能は、トップマネージメントの役職に使われる以下の機能を当てはめると分かり易いです。

  • CEO(Chief Executive Officer)
    …経営全体のトップマネージメントを担当し、企業全体の長期的な経営戦略を策定する。
  • COO(Chief Operating Officer)
    …CEOに次ぐナンバー2としてその戦略を具体的な戦術に。
  • CFO(Chief Financial Officer)
    …財務・経理、資金調達や運用を担当。
  • CSO(Chief Strategy Officer)
    …経営陣と共に企業の戦略立案を行い、実行プロセスを構築。
  • C〇O(Chief 〇 Officer)…等々

企業規模に関わらず、上記の機能はどんな会社にも必要です。
また、中小企業では、多くの機能を社長自らが兼任するか、または、手つかずの状態です。
手つかずの状態で、かつ、その認識すらない社長には、それを充足することができません。長期間(一生涯)機能が欠落した状態が続きます。

CSO機能が存在しない会社に、新しい事業を創造することはできません。
CFO機能が存在しない会社は、生涯財務無知での経営を余儀なくされます。

【自分の得意な分野】【必要と思う分野】【認識できる分野】のみで仕事をしないでください。

  • ◎総合的であってください。
  • ◎特に、ストラテジー(戦略発想)の欠落を認識し補ってください。

社長様、あなたの経営は偏っていませんか?