vol.615【経営コラム】新入社員へのメッセージ!〔その1〕 (※新入社員に伝えてあげてください。)

…二十年後の勝者は、謙虚に学び続ける人です。

未来を背負ってもらえる若者たちの成長と活躍を願いながら、前向きなメッセージを発信させてもらいます。新入社員、若手社員に伝えてあげてください。

社会人として二十年近く時間を経て四十歳ぐらいになると、そのビジネスマンとしての実力の差は歴然とします。雲泥の差です。

○出来る分野・領域の広さに大きな差が付きます。太平洋とプールの差です。

良くできる人は、概ねどんな業務もやる気になれば対応できます。そうでない人には、極めて限定的な作業しか与えられません。できないからです。

○業務の精度・スピードに雲泥の差が出ます。

知恵を使う業務であれば、できる人とそうでない人の差はざっと10倍ぐらいでしょうか。単純な業務であっても、その差は3倍ぐらいになるように感じます。

社会人として、上記の事実を早い時期に知っておくべきです。なぜ、これだけの差がついてしまうのかを、論理的に考えてみましょう。

高校時代の運動部のことを思い出してください。

○放課後真面目に練習を継続している野球部のメンバーと、野球部でないメンバーが、三年生の時に試合をしたら、この差は歴然です。たった二年強の期間、一日当たり数時間の練習を継続するかしないかの違いが、この雲泥の実力の差を生みます。

○スポーツより複雑でわかりにくいので自覚しにくいですが、二十年という年月は、上記の何十倍もの差を生んでいます。そして、見る人が見れば、その差は歴然です。四十歳のビジネスマンの実力に、想像を絶するぐらいのかい離があることを想像いただけるはずです。

仕事は上手になってください。好む好まざるにかかわらず、社会人として長期間生きて行かねばなりません。会社のためだけではありません。何より自分自身のためです。

そのために…
目先の仕事に徹底的に真摯に取り組んでください。
どんな仕事に対しても、「誰にも負けない」との思いを込めて、全身全霊で取り組んでください。机を拭く、こんな仕事でも、「誰にも負けない、私の机の拭き方は、誰よりきれいで効率的だ」と自負できるようにあたってください。一つ一つのこの真摯な取り組みの集積が、自分自身の仕事への精度と執着を養ってくれます。

  1. 正確な実務能力を身につけてください。
    書類を正確に早く作成する、文章を正確に早く書く、過密なスケジュールを効率的に乗り切る、これらを実務能力と呼びます。この実務能力がその人のポテンシャルになります。若い間は、可能な限り多くの業務をやりきる訓練を積んでください。
  2. 仕事の予習と復習をしてください。
    アフターファイブや休日にも、仕事の予習と復習を欠かさず行いましょう。この差がビジネス力の差を生みます。また、自分自身の勉強の時間を確保してください。生涯勉強です。すべて自分の財産になります。できるビジネスマンは習慣になっています。
  3. 読書や音声で勉強してください。
    できるビジネスマンの多くは読書家です。逆に、できないビジネスマンの多くは本を読んでいません。週一冊本を読めば、(四十歳を迎える)二十年で千冊強の本と出会えます。この千冊の引き出しの有無が、ビジネスマンとして、人としての実力の差の原因の一つです。また、オンラインの動画講座での学びは効率的です。読書と併用してください。
  4. 良い仲間を見つけてください。
    仕事に真摯に取り組む仲間、向上心のある仲間を見つけて親交を深めましょう。類は友を呼びます。自分の仲間の属性は、そのまま自分自身の姿です。「明るく・朗らかで、前向きで、向上心の強い勉強好きな」仲間たちと、お互いの成長を確かめ合いながら生きていきましょう。

人は公平ではありません。これは紛れもない事実です。何故なら、過去(の努力)が違うからです。このことを肝に銘じてください。
二十年後に後悔しないために、自分自身ができるだけ主導権を握れる人生を送るために、長期目線でしっかり力を付けましょう。(※新入社員に伝えてあげてください。)

◎参考データ:(株)リクルートマネージメントソリューションズ(2014年データ)

自主的な学習に費やす時間は1週間にどれぐらいですか?

○新人
平均4.96時間(43分/1日)、1時間29.3%、8時間以上17.9%
○若手
平均3.32時間(29分/1日)、1時間37.5%、8時間以上9.5%
○中堅
平均3.94時間(34分/1日)、1時間35.9%、8時間以上11.5%

一週間に1時間と回答した人の未来は統計的に知れています。自らの意思で負け組に向かって歩んでいます。8時間以上の人には高い確率で勝てません。貴方は、1週間に何時間勉強しますか?決意を持って社会人のスタートを切ってください。

…次回号につづく