vol.619【経営コラム】経路依存性をぶっ壊す!

…付き合う人たち、ルーチン・時間配分を変えてみる!

「経路依存性」とは、経済学用語として開発された理論で、過去の経緯や歴史によって決められた仕組みや出来事にしばられる現象のことをいいます。 個人も組織も、過去に行った意思決定によって制約を受ける傾向があります。

「もっとうまく経営したい」、経営者なら誰しもが持つ願望でしょう。
「もっとうまく仕事を進めたい」、ビジネスマンなら誰しもが持つ願望でしょう。
「もっとうまく…」これらは結果です。

結果の変化を求めるためには、その原因を変えねばなりませんが、多くの人たちは、原因を変えることに消極的です。結果の変化はその原因の変化の延長にあるはずですが。

◆1:人は、総じて限られた人達とのみ付き合っています。

「師」と「友」は、自身の力に応じて構成されます。自身の成長に応じて、その構成が変わることもあります。異次元の「師」と「友」を作ることはできません。「師」と「友」は、ある意味自分自身を投影する鏡です。

  • 自分の成長が著しく、「師」と「友」の成長が緩やかであれば、新しい「師」と「友」を求めることになります。
  • 自分の成長が「師」と「友」の成長に追いつかなければ、この「師」と「友」とは疎遠になります。
  • 「師」と「友」と同じスピードで成長することもあります。
  • 「師」と「友」共々停滞しているケースもあります。

「師」と「友」が自分に与える影響は計り知れません。

さらなる成長を求めるならば、「付き合う人を変えろ。」ある偉人の言葉です。「居心地の良さ」や「緩さ」のみに甘んじることなく、より厳しい環境を求めることも、時には必要です。自身に対して、敢えて厳しく、より成長スピードの速い「師」と「友」を求めてみるのも一つの方法ではないでしょうか。「厳しく、より成長スピードの速い」「師」と「友」との出会いにより、その「結果」が変わることはよくあります。

◆2:人は、総じてルーチン(習慣)に生きています。

朝起きてから就寝するまで、月曜日から週末まで、月初から月末まで、年初から年末まで…勤勉な人も怠惰な人も、総じてルーチンを繰り返しています。時間配分は総じて変わりません。

○ルーチンの一部を壊してみましょう。
ルーチンを全面否定するつもりはありませんが、過度なルーチンは自らを束縛することになります。時にはルーチンを大きく変えてみることで、変化のきっかけを探ってみてはいかがでしょうか?守るべきルーチンと、壊すべきルーチンに分けて、後者を止めてください。新たな生き方・考え方が生まれるかもしれません。

○時間の棚卸が必要です。

  • 1週間、狭義で40時間、広義で168時間の時間配分を練り直してみましょう。
  • 1か月、狭義で176時間、広義で720時間の時間配分を練り直してみましょう。
  • 1か年、狭義で2,000時間、広義で8,760時間の時間配分を練り直してみましょう。

我々は、いったい何にどれくらい時間を費やしているのでしょうか?優先順位の低い不要な時間もたくさんあるはずです。これらの時間を、違う何かに振り分ける…この時間配分の変更が必要です。『時間配分を変える』という「原因」に対して、『もっとうまくいく』という「結果」が伴います。

人は変化を嫌い、ルーチン(習慣)に安住しがちです。
「明日から変わろう。」と決意しても簡単には変われません。
それは、過去から積み上げてきた習慣や時間配分や、自分を取り巻く人間関係に縛られてしまうからでしょう。変化という結果を求めるためには、変化できない原因である習慣や時間配分や人間関係を変えることが必要です。

  • ◎付き合う人たちを変えてみましょう。
  • ◎ルーチン(習慣)を変えてみましょう。
  • ◎時間配分を変えてみましょう。

経路依存性をぶっ壊して、変化することに挑戦しませんか!